医師が投資信託を購入する場合の注意事項

投資

投資信託の基本的な構造

今や投資信託と言っても、前回の記事でもお話したように、巷には4,000本ものファンドが存在すると言われています。

そんな中、医師の皆さんが口にするのが「投資信託を購入したいが、こんなに沢山の中からどうやって選べば良いのか分からない…」というお話です。

ですが、4,000近くあるファンドも実は基本的な構造はそんなに多いわけではないのです。

簡単に言ってしまうと『投資信託の基本構造は15種類の基本パーツに大別され、あとはその組み合わせの違い』と言えるでしょう。まずはこの点をご理解しておくことが重要です。

基本的に投資信託の中身(投資先)は、

  1. ①債券(国債や社債)
  2. ②株式
  3. ③REIT(不動産投資信託)
  4. ④コモディティ
  5. ⑤上記以外のその他(金融先物商品など)

の大きく5種類に分類されます。

そして次に、これらの投資先が‟国内”か“国外”か、または‟国内外両方“かにより、大きく3つに大別されます。

つまり投資信託は「投資対象5種類×投資先3パターン=15パーツ」がその基本構造となっており、これら15の基本パーツの組み合わせで構成されていると言えるのです。

これらのパーツのうちどれを、どのような割合(配分)で組み込みファンドを作るか、というところで各投資信託が違いを出しているのです。

ですのでファンドによって「国内株式のみで構成」、「国外債券のみで構成」、「国内株式70%と国外債券30%で構成」、「国内外のREIT90%で構成」…などなど、ありとあらゆる設定が可能になっています。

また中には海外での投資先エリアを「欧米」や「欧州」などに設定しているもあれば、さらには「アメリカ限定」や「中国限定」などと、エリアをもっと絞りこんで作られたものもあります。

いずれにしても基本的には上述のとおり、『投資対象5種類×投資先3パターン=15の基本パーツ』と区分しておくと、投資信託の構造が理解しやすくなるでしょう。

パッシブ型とアクティブ型

分岐点

続いてもう一つ知っておきたいことは、投資信託はそのファンドの『運用方法(方針)による違い』から「パッシブ運用(型)」と「アクティブ運用(型)」の2つに大別されるということです。

「パッシブ運用(型)」とは、TOPIXや日経平均株価など特定の株価指数と連動した投資収益を目指した運用のことを言います。主に市場全体の平均的な収益を獲得することを目的とするため、幅広く十分に分散化されたポートフォリオを保有することができます。これはほぼ動同義で「インデックス運用」とも呼ばれます。「インデックス」とは指数という意味で、インデックス運用は指数の変動程度の利回りを目指す運用方法です。

これに対し、「アクティブ運用(型)」は、市場や投資銘柄に対するさまざまな調査結果や予測を基にして、市場の平均的な収益率を上回る運用成果をあげようとするものです。一言でいうと、リスクは高いがその分高い収益を目指す運用手法と言えるでしょう。

商品パンフレットや投資信託説明書などに記載されているファンド運用方針をみると、「インデックス運用(パッシブ運用)」か「アクティブ運用」のどちらかがわかります。

このように投資信託は、①投資先による分類 と ②運用方法による分類 によって大別できるので、こういった区分で仕分けしてみると、個々の投資信託のイメージがより一層掴み易くなるでしょう。

長期運用を考えた場合の注意点:手数料と分配金

荷物の受渡

実際に投資信託での長期運用を考えた場合、特に重要となるのが「手数料」と「分配金」でしょう。前回の記事にも記載しましたが、これら2つは投資信託の運用結果に少なからず影響してきます。

まず手数料から確認しておきましょう。

基本的なことですが、投資信託には主に3つの手数料が掛かってきます。

1つ目は「購入時手数料(販売手数料)」、2つ目は「運用管理費用(信託報酬)」、3つ目が投信を売却(解約)する際に必要となる「信託財産留保額」や「解約手数料」です。

(これらは投資信託説明書や、金融機関HPなどで簡単に確認することができます。)

前述の通り、「購入時手数料(販売手数料)」と「運用管理費用(信託報酬)」は、投資信託の運用成績を左右するものですので、購入する前にこの手数料がどれだけ必要か確認しておくことが重要です。特に、見落としがちですが、長期での運用を考えた場合には「運用管理費用(信託報酬)」が馬鹿になりません。日々の金額は少額ですが、これが長期間になるとそれなりの金額になってしまいますので。また前項で述べたように「アクティブ運用」のファンドは、そもそもこの「運用管理費用(信託報酬)」が高めに設定されているので、その点にも注意が必要です。

 

もう1つ重要なポイントが投資信託の分配金です。

日本では分配金を受け取って喜ばれる方が多いのですが、実情はそうとも限りません。

基本的に「分配金の支払い」は「運用資産の減少」を意味しますので、中長期的に資産を大きく増やしたい方であれば、分配する回数の少ない投資信託、あまり分配金を支払わない投資信託を選ぶほうが複利効果によってより有利な運用が期待できます。

なぜかと言うと、分配金(普通分配金)には税金が課されます。ですので、いくら受け取った分配金を全額再投資したとしても、税金が控除された額しか再投資できないのです。つまり分配回数が多かったり、分配金額が大きな場合は、それだけ税金が控除されることになり、再投資の運用効率が低下してしまうことに繋がるのです。この点も見落としがちですが、十分に考慮した上で投資信託の購入を検討するべきでしょう。

投資信託の運用で大切なこと

データを操作する男性

このように投資信託での運用には注意すべきポイントがいくつか存在します。

にも拘わらず、ただ単純に金融機関からの勧めに応じて購入を進めてしまい、こういった大事なポイントを見逃してしまってはいないでしょうか?また今、御自分がどのようなポートフォリオで運用しているかも把握できているでしょうか?投資信託の運用で大事なポイントはそういったところです。

また、そもそも運用については、「人任せにしない」ということが何よりも重要なポイントです。忙しい医師の方々と言えども、必要最低限の知識と情報を持ち、資産の管理と運用をすることをお勧めします。

当社VIDAMIAはそういったスタンスのもと、医師の方々が「より自分の判断で」資産運用・管理できるよう皆様の運用をサポートさせていただいております。ご興味のある方は是非当社窓口までお問合せ下さい。

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株式会社VIDA MIA 代表取締役 大西宏明

株式会社VIDA MIA 代表取締役 大西宏明

生命保険仲立人として生命保険・損害保険のコンサルティング、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)として長期資産運用の提案を得意とする。
保険やオペレーティング・リース、国内外の株式・債券・投資信託など多岐に渡った金融商品を活用しながら相続・事業承継対策スキームを策定し、専門家の税理士や弁護士とも提携して遺言の作成および民事信託(遺言代用信託)の提案も行なう。
特定の金融機関には属さず、近畿圏を軸に国内で幅広くワンストップ型の独立系総合金融コンサルティングを展開中。
株式会社VIDA MIA 代表取締役 大西宏明

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